さらに新局面を突き進んで行くApple

MacBook Airの本国との価格差は一体何なのか?

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(写真はクリックすることで大きく表示されます。著作はApple,Inc.に帰属します)

まずMacBook Blackモデルとの価格差を大きくすることでMacBook Airだけが売れてしまう状況を阻止したいのかもしれない(MacBook BlackとMacBook Airとの価格差は米国では$300差、日本では5万円差)。

しかし、冷静に考えると各国のマーケットの性質の違いが一番の価格差の理由なのかもしれない。

米国では徹底して「価格が安い商品」が売れる。それほどプレミアムな商品に対する需要が高く無い傾向があると言われている。

それに対して日本はプレミアムな商品に対する需要の喚起さえしっかりと出来ていれば高額な商品だからと敬遠されることは無い。価値に対する納得があればたとえ低年収層でも安アパートに住みながらポルシェを乗り回すという国だ。

現実には価格の中身は輸送コストや為替レートに対する見解など様々な理由があるだろうが(ちなみにMacBook Airは約¥128のレートで計算されている。Mac ProやiPod Shuffleのレート¥124〜約¥125より高い)MacBook Airは日本でプレミアム戦略への移行が可能かどうかの「リトマス試験紙」の役割を担っている部分がある様に見える(今回の価格付けもその一環とも考えられるかもしれない)。

つまりかつての90年代初頭のAppleの戦略とも取れるプレミアム戦略が現在にリファインされた形で帰って来るのかもしれない。そして、わたくしがここ最近妄想の中で結びついたグッドタイミングな出来事がある。それはAvonの会長兼最高経営責任者Andrea Jung氏がApple取締役に就任したことだ。

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(写真はCHINAdailyより拝借)

Andrea Jung氏のプロフィールを読んでいると分かるのは氏がブランディングにおいて優れた能力を持っているということだ。そして、さらに氏GEと働く女性の社会地位向上を目的とした非営利団体Catalystにも籍を置いている。

GEで氏がどの様な役割を担っているのかは分からないが少なくともエレクトロニクスを取り扱う空気を知らないわけではないということだ。そして、 Andrea Jung氏が加わることで生活関連のマーケティング要素がAppleに入って来ることになる。それはAvonもGE、Catalystもバックグラウンドにあるのは「より深く人々の生活に根ざしている」のが共通しているからだ。(中国進出を狙っているかどうかは今回は横においておこう)

ここでMacBook AirとAndrea Jung氏が重なり合って行くことになる。そして、Appleが「より深く人々の生活に根ざした存在になるため」の第一歩がMacBook Airでありそれに含まれる”Wireless Migration Assistant”や”Remote Disc”だとわたくしは妄想している。

つまりMac OS Xとハードウェアのその簡便な操作性だけでなく、物理的な環境にあたるモノやDataのやり取り自体も「Free」としてデザインして行き、ユーザに「紛らわしさ」「煩わしさ」を与えないという意味でも「Freeな在り方」を目指して行く様に思える(物理的な束縛からの解放)。Time Capsuleはその象徴だろうし、Macintosh 128kからそれらは一貫している。

つまりその上でMacBook Airは日常の特定のシーンに特化しつつ「より深く人々の生活に根ざした」使い勝手を実現し、正しくキャリア志向のユーザやプレミアム思考のユーザに日々関わるユーザが想定されているのだろう(笑)。

先日の記事のpodcastでもわたくしがブツクサと言っていた中に「お金がありMacBook Airのデザインや在り方が必要なユーザ」と話していたのだが、これに当てはまるのがキャリア志向ユーザの嗜好傾向と重なる部分があると思えるのだ。

MacBook Airの様な「在り方=デザイン」が”効果的に働く場所”で日々の時間を過ごしている人々にとってMacBook AirはB&Oやリッツカールトンに匹敵する「価値」を感じさせてくれることだろう。(現にMacBook Airが発表される前にiPodケースも取り扱うバッグ製品ブランドがMacBook Air製品を発表している。もしかすると同じニオイを感じたのかもしれない[笑]。)

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(写真はPark Hyatt Chicago。/Styleより拝借)

そして、その在り方の脇を”Wireless Migration Assistant”や”Remote Disc”がしっかりと固めているわけだ。その御陰でMacBook Airはよりスマートな存在になることが出来る。何よりそう行った場所で露出することでAppleのブランディングとプレミアムポジションがより促進され、確保されるわけだ。

しかし、気を付けなければ行けない事が一つだけある。それは今までの様に「Apple製品の初期ロットには不良が付きもの」という思い込みや不良そのものを払拭して行かなければならないということ。これから出会うであろう新しいユーザ達はこれを許してくれることは無い。(欧州の毎日履くことの無い有名ブランド革靴の文化背景の様に考えているユーザは別だろうが...つまり高級なものは直ぐに壊れやすいモノだと考える文化背景に住まうユーザのこと)

今後こういった「思考=より深く人々の生活に根ざした存在になる」がApple製品のあらゆるモノに波及して行くのかもしれない。何よりそれを本気で考えていることが今回の”AppleTV take2”にも現れている様に思える。なんといっても”Mac(PC)つぶし”を選択したのだから...

そして、そんな新しいAppleの展開には「社会の中でのAppleの立ち位置」もAppleブランドには重要になって来る。その一環としてかどうかは分からないがMacお宝鑑定団の記事によるとRED Productに引き続き乳がん撲滅を目的としたPink ribbonにも参加する話が上がっている様だ(AvonはPink ribbonに参加している)。

(しかし、これに関して個人的な感想をいわせてもらえるならば、この消費社会では社会貢献活動まで消費されてしまうのか??と思わずにはいられないということ...だが、その御陰で資金は確かに活動団体に流入するのだからプラス思考で考えても良いのかもしれない...だが、自身でもこのBlogに募金リンクを貼っているのでなんとも複雑な心境になる)

しかし、確実にいえることはAndrea Jung氏が加わったことで確実にAppleの労働環境はより良くなって行くことだろう。そして、その先に待ち構えているのは「より生産能力の高まったApple」という集団だ。

参考リンク
Wired Vision-『MacBook Air』はApple新戦略の第一弾

NBonline-ピンク一色に染まる米国企業のなぜ

アクセンチュア-アクセンチュア、女性社員の活躍を支援する「Great Place to Work for Women(女性にとって働きやすい職場)」により、米「Catalyst Award」を受賞

maclalala-MacBook Air にはピッタリのマーケットがある

Macin' Blog-MacBook Airはさらなるコンパクトデバイスへの第一歩?

「モノが好き」2-プレミアム戦略

「モノが好き」2-MacBook Airにもうひとつあったら良かったモノ

Gizmodo Japan-ソニーにMacBook Airをどう思うか聞いてみました

当Blog-デジタル製品にはなぜ愛着がわきにくいのか??

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当Blog-ありえるApple

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