Apple製品への愛

についてウンチクを...

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(写真はAntBlog701より拝借)

顧客から見たApple製品の価格に含まれているのは、たとえばiPod nanoならば8GBのモデルで(iPod touchならば16GBのモデルで$399。と始めたかったが、いくら調べてみてもiPod touchの製造コストが分からなかった。ご存知の方がおられたら是非ご教授頂きたい[冷汗]...)$199。

そして、その部品原価は$82.85と iSuppliの調査で書かれているらしい。つまり荒っぽい言い方だが$199-$82.85= $116.15(粗利率は約58%、凄く粗利が高い[ビックリ]...)がApple側の粗利益になり、これがAppleが顧客に対して求めている利益となる。

つまり、理屈っぽくなるがこれらを踏まえれば$116.15が顧客にとってAppleに対する「期待値への支払い」と考えることも出来る。

$116.15=Apple製品への期待値
(ここまでの事を踏まえながら購入される方は殆どおられないと思われるが敢えてということで...)

Appleブランド価値001.jpg

(上図はあくまで顧客視点で書いている。$116.15の粗利益にはApple直営店以外で販売した際の小売店側の粗利益8%[小売価格に対する]も含まれていることになる。クリックすると大きく表示されます。)

... と、いうことになり「あなたが如何にAppleブランドを信頼しているか?」「あなたが如何にAppleブランドを愛しているか?」「この製品の性質が価格に釣り合っているのか?」などなど、これらの複数の思考を経て、安く思うのか、高く思うのか、もしくは妥当な価格と思うのか、に分かれることと思う。

これだけデジタル携帯オーディオプレイヤーが当たり前の存在になりつつある現在ではここまで「意識して」考えないかもしれないが、これが新分野の製品である iPod touchだと如実に現れるのだと思われる。恐らく多くの方々がその新しい存在価値の判断基準の少なさに「この製品の性質が価格に釣り合っているのか?」の部分で引っかかる方は多いことと思う(いや、ここで本当に例えるべきはiPod touchよりSonyのRollyかもしれない...)。

少し話が逸れたがiPod nanoは現実には売れている。「非常に」を付けなければ行けないほどに売れている。このあたりは現在のAppleが少しづつ時間と労力をかけて(いや、 iPodに関しては正直Apple Japan前代表の前刀氏の力が大きいのだろうが...)ブランド構築を行なって来た賜物だと言って良いだろう。

今や「iPod nanoを所有する」という行為自体に「価値」があるのだ。そして、その価値の価格が「$116.15」ということになり多くの顧客がその価値を見いだして対価を支払っている「現実」がある。

さて、ここまで散々引っ張って来ておいて次は今までの顧客視点からApple視点に頭を切換えて欲しい。今までの流れでAppleの顧客は「製品の半分以上を占めている利益率」に不満を持たずに製品を購入しているのだという「とても勇ましい行動」と「Appleブランドに対する信頼と期待」が垣間見えたことだと思う。

そして、これは総じて言い換えれば顧客からAppleに対する「愛」だと言える。顧客が愛を対価に置き換えて表現しているのだ。当然その愛の内容は人それぞれ十人十色。向かっている方向性は様々だろう。

じゃぁ、ここで一つ考えてみたい。Apple自身がiPod nanoに込めている「愛」は必ずあるはずだ。じゃあ、その愛はどんな内容なのだろう??それはクリックホイールに込められているのかもしれないし、あのラングドシャの様な薄い筐体にこめられているのかもしれないし、製品に辿り着くまでの情報の過程にあるのかもしれない、もしくはパッケージにあるのかもしれない。

そして、愛はお互いに交わし合えば交わし合うほど深まるはず。これを読んでいる皆さんにも是非一度想像するなり考えてみて頂きたい。Apple製品を購入する際どの様な「期待値=信頼=愛」を向けているのか、さらにAppleは製品にどの様な「愛」を込めて顧客の手元に届けているのか...

これは非常に大切なことだ。Appleの企業としての経営姿勢も良く分かることになる。そして、皆さんとAppleとの関わりも変わって行くことになる。

何故こんな事を書いたのか。その理由は先日、日経ビジネスで関橋 英作氏の連載記事「マーケティング・ゼロ」の「第6回:日経ビジネス特集「時間賢者」を読んだら、「愛のあるマーケティング」を思いだせ!」を読んでわたくしと全く同じ考えを持っておられる持つ方がおられることに驚いたことと、その記事の内容に共感したからだ。

詳しくは元の記事を読んで頂くとして簡単に説明すると元々のこの経済社会自体が物々交換から始まり現在の資本主義社会が形成され技術の進歩と共に利便性が図られて行くことになるいった。

そして、物々交換の時代には当たり前の様に存在していたであろうモノに込められた「愛」はその存在が薄くなってしまった部分があるのだが、現代においてモノに価値を見いだす尺度として再び「愛」が非常に重要な存在になっているのではないか、というものである。

っで、今回わたくしはこれを逆説的な部分と顧客側も愛をもって製品を購入している、という観点で取り上げたと言う訳である。つまり、モノ=製品に「愛」がたとえ僅かでも込められていると仮定してAppleが自社製品にどの様な「愛」を込めているのか、そして、顧客である皆さんはどの様な「愛」をApple 製品に向けて対価を支払っているのか、を想像してみて欲しかったのだ。

そして、Appleに関わってられる方々は製品に込めた愛が「製品の全ての過程に行き渡っているのか」是非自問自答して頂きたいのだ。当然ながら顧客の方々は iPod nano 8GBモデルで言えば$199に対して「期待値=信頼=愛」をもって現代社会における交換ツール「現金」という対価を支払っている訳だのだから。

愛はお互いに交わし合えば交わし合うほど深まる...愛の始まりについても、その終わりについても、製品を送り出す側も受取る側もこの事を真剣に考えてみる価値はあるだろう。

P.S. 先週にギックリ腰を患ってしまいお休みをさせて頂いていた。5ヶ月ぶりのギックリ腰はやはり痛い(大脂汗)...シャレになっていない(号泣)...

参考リンク

NBonline-米アップル、評判に陰り 急成長の煽りで顧客サービス低下?

WIREDVISION-アップルストア成功の秘密「考え抜かれた店舗ディスプレイ計画」を拝見

WIREDVISION-Appleの魅力「毎月BMWを買うようなもの」

WIREDVISION-1984年の『Macユーザーマニュアル』:デザインセンスは不変

WIREDVISION-驚きの「マイホームMac美術館」

WIREDVISION-アップルの「包装」に愛着する人々

WIREDVISION-こんな『iPod』が欲しい——新製品にふくらむ期待

GREENPEACE-How the companies line up

wikipedia-前刀禎明

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