あなたの人生を素晴らしくする音楽講座-re:issue- vol.02

今回で再発行第二回。

sunahara yoshinori.jpg

(写真はmusicshelfより拝借)

そこに良い音楽があるならば、良い紹介者がいなくちゃいけない。ー佐野元春ー

砂原良徳/Lovebeat
すなはら よしのり/ラヴビート

Lovebeat.jpg


earth beat(USA)
balance(USA)
in and out(USA)
lovebeat(USA)
spiral never before(USA)
echo endless echo(USA)
hold'on tight(USA)
sun beats down(USA)
bright beat(USA)
the center of gravity
icon
(何故か米国のiTunes StoreではSony Recordのアルバムが扱われている...ちなみに”USA”と振られているリンクは全てiTunes Store USAの設定に変更される。元に戻す場合はiTunes Store USAトップページの一番下にある”My Store”で日本を選択するだけ)

いや、はや、正直参った(汗)...わたくしが推薦しようとしているレコード(アルバムの事をあえて、こう書いている)はものの見事に「廃盤」が多い(涙)...しかも海外(輸入版)でさえ既に廃盤になっている物がある(号泣)...

一体、今の世界の音楽業界はどうなっているんだろうか??「優れた音楽」を残して行く「気概」さえ持ち合わせていないのか??この流れはどうしようもないのだろうか??「金になる音楽」さえまき散らしておけば、それで良いのであろうか??

わたくしがこのコラムを再開する考えになったのも、あまりにも現在の私たちを取り巻く音楽環境が「演奏」から「音楽鑑賞」にいたるまで非常に「劣悪」だからである。

「感動」と「興奮」を伴った優れた音楽を知らなければ楽器演奏に興味を抱かないだろうし、優れた音で聞く為の音響機器に興味も持たないだろう。さらには根本的な優れた音楽家の「育成」にも興味を抱かないだろう(最近オーディオが売れなくなっているのは現在の新譜に優れたレコード作品が非常に少ないのが大きな原因だろう。さらにそれらが原因で購買層になるべきリスナーも育っていない...つまり悪循環が起こっている訳だ)。

「優れた体験」は、それがレコードであれライブであれラジオであれ、非常に重要なのである(これは全てのクリエイティブな世界に通じると思うが)。そんな状況下、現在の「音響公害」と化した商業音楽はわたくしにとっては非常に残念である。(音楽はそもそも人それぞれの嗜好がある為、所詮わたくしの主観だけでは括れない部分も多くあるし、それだけで全てをとらえないで欲しいが[笑]、わたくしが正直に思っている事でもある)

何故ここまでの事を書くのかと言うと今回紹介するつもりだったアルバム「Herb Alpert/Under a Spanish Moon」(1988年作品)が国内、海外(輸入版)共に「廃盤」になっていたからである。このアルバムは非常に優れた作品で民族音楽とコンテンポラリーミュージックが見事に融合した内容だった。

独断と偏見の元、自信満々に薦めたくても、「廃盤」で聞く事が出来ないのでは無責任な事になる(笑)。第2回目の選出はこれが原因で転けに転け続けた。

っで、やっと決めました。今回は「砂原良徳/Lovebeat」である。元電気グルーブメンバーでもある彼の4枚目のソロアルバムだ。余談ではあるが、彼は某カルトクイズ番組でYMOのカルトクイズキングに輝いた経歴もあるらしい(笑)。
 
さて、このアルバムにはわたくし自身非常にお世話になっている。仕事に集中したい時によく聴くアルバムのうちの一枚だからだ(余談だが何かに集中したい時、無音が良いとよく聞くが最近、無音が脳にとって非常に「ストレス」になる事が分かって来たらしい)。

アルバム自体はアンビエント系の傾向の強いストイックなテクノミュージックである(わたくし自身は「ジャンル分けなぞナンセンス」と考えているので本当はジャンルの記載はしたくない[笑])。「Lovebeat」は当時「良い音の基準」として録音制作された。非常に各楽器音色が美しく、レコーディング自体も非常にハイクオリティーに録音されている。このサウンドクオリティーの高いアルバムをとことん楽しみたければ残念ながら数万円のミニコンポでは厳しいだろう。一定以上のレベルのオーディオ機器が必要だ。

話をアルバムの内容に戻すが、わたくしにとって、このアルバムのテーマは「間」である。「間」とくれば「京都」、「京都」とくれば「和」。そう、このアルバムは非常に「日本」を感じるのである。各楽器との距離感、そして一音、一音の存在感と音圧。まるで非常に美しい日本庭園を上から下から斜めからぐるぐると三次元で眺めているかの様なサウンドなのである。

この各楽曲は天候も季節も時間も選ばない、いつでも気が向いた時に聞けば良い。日本の商業音楽にこのアルバムが存在するのは非常に素晴らしい事ではないだろうか。非常に誇りでもある。ちなみにわたくしの一番お薦めの曲はアルバムタイトル曲「Lovebeat」である。これを聞いて三次元でぐるぐると回って頂きたい(笑)。

オリジナル記事掲載日 '05.01.11 +.k代表

村上龍の小説「村上龍料理小説集」にSubject 1から31とThe Last Subjectというタイトルが付けられた短編小説が収められているのだが、そのSubject 8と20には老作曲家が登場する。

彼はある切っ掛けから「現実音」に恐怖を感じる様になり防水タイプのWalkmanを四六時中耳から外さない様になる。いつ、如何なる時も...

これを読んだ当時20歳前後の頃のわたくしが正しくこの主人公と同じ状態だった。現実音に恐怖していたわけではないが、わたくしは街中で流れるJ-POPが嫌で嫌で仕方がなかった。あの安っぽいパキパキのプラスティックを無理矢理重ねた様な音も陳腐な歌詞も耐えられなかったのだ(なかには素晴らしい楽曲もある)。

今思い起こしてみるとあの頃のわたくしは明らかに神経症だったのだろう。心理学で言えば今以上に音楽に対する強固なパラダイム(平たく言うと価値観や思い込み)がわたくしの心の中にあったのだろう。

今ではその状態も殆ど改善され携帯オーディオで耳を覆い隠さなければならないほどではなくなったが、それでも近所に買い物に行くたびごくごく稀にBGMに耐えきれなくなる時がある。今後わたくしの心の中に存在している音楽のパラダイムがもう少し広がれば「ごくごく稀」も無くなる日が来るのかもしれない。

わたくしの心のギターの師の一人であるChar氏は「音楽は嗜好品だ」と話されているのを読んだことがある。全くもってその通りだと思う。しかし、世に存在するものには必ず「ディテール」がある。それは世に存在するモノに対して差別を成立させている。

もちろん音楽にもディテールは存在する。それはシンセサイザーのごくごく僅かな音色の歪み具合であったり、ドラムのタムやバスドラムが入る時間軸上の位置のごくごく僅かな違いであったり、ベースのキュッと締まりのある音色やベースラインであったり、作曲の際の和音の音積みの方法であったりするのである。

これら全ての行程に「息づかい」とも言える配慮が行き渡ることで「ディテール」は産み出されて行く。そして、時にはそこに神が宿ったかの様な錯覚に陥ることさえある。それこそ正しく「神は細部に宿る」というわけだ。

音楽も小説も絵画も、そしてもちろんパーソナルコンピューターにもディテールは存在する。そのディテールという息づかいが隅々まで行き渡っているものには人を強く惹き付けて離さない艶かしさがある。それは脳の旧皮質の奥深い部分にまでワインの様にヌラ...と染み渡る。

平たく言わして頂こう。年齢性別人種関係無く音楽も小説も絵画も映画もその他何でも「良いモノ」と”あなたが感じるモノ”に触れなさい。そして、可能ならば手に入れなさい(爆)。それを繰り返し「選別する力」を身につけなさい。その”力”はあらゆる時間場所で今後あなたを必ず助けてくれるだろう(笑)。(ああぁぁ...最後にコテコテの事を書いてしまった[冷汗]...)

最後にわたくしはこれらディテールや息づかい、世に存在するあらゆるモノの”在り方”も「デザイン」だと捉えている。これには当然企業の経営の在り方も含まれるわけだ。皆さんはどう思われるだろうか??

参考リンク

wkipedia-砂原良徳

wkipedia-ハーブ・アルパート

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